【高知店】6月度 市況レポート
高知の人はなぜ明るい?
南海トラフ地震や人口減少など、日本の中でも特に深刻な課題に囲まれているのに、なぜ高知の人は明るく朗らかなのか――。それを「海と酒」から解き明かそうというイベントが、高知市内のホテルで開かれた。
主催したのは春日井製菓(名古屋市)。「お菓子の会社だからこそ、おかしなことで日本を明るくしたい」と、全国で開いている交流重視型のトークイベント「スナックかすがい」の一環だ。
5月25日に開かれた今回は、多彩な分野から十数人が登壇する拡大版。防災、関係人口、高知の「おきゃく(宴会)文化」など、幅広いテーマで語らいが展開され、約140人が菓子や酒の試飲などを楽しみながら参加した。
まず、産直ネット通販「ポケットマルシェ」を運営する雨風太陽(岩手県花巻市)の高橋博之社長(50)が基調講演。東日本大震災の被災地について、復興の過程で「巨大な防潮堤がまちと海を隔て、海の香りも景色も遠い存在になった」と語り、「同じことは繰り返して欲しくない。被災後の町をどうするか、あらかじめみんなで話し合っておく『事前復興』はとても大事だ」と訴えた。
高橋さんは、都市住民が継続的に地方に関わる「関係人口」の重要性も発信している。複数の町幹部らが東京などに住む「2拠点生活」で町政を支えている福島県磐梯町を例にあげ、「これからは、地元にずっといる人材だけでは賄えない。門戸を広げて関係人口を増やすことは、防災にも役に立つ」と話した。
続いて「海と生きる」をテーマにしたセッションがあり、高橋さんや高知県内の自治体関係者らが登壇した。
南海トラフ地震で、津波の高さが「日本一」となる最大34メートルと想定されている高知県黒潮町の大西勝也町長は「普段は海と共生しようというのが住民の共通理解。隔てられると海での日々の生活に困るからか、防潮堤を造って欲しいという声もない。だから、いざという時は『逃げる』一辺倒だ」と話した。
高知県須崎市プロジェクト推進室の有沢聡明次長も「うちも海の恵みでやってきた町。津波浸水区域の商店街を盛り上げる取り組みを続けている」とした。
最後の「酒に夢みる」というセッションには、高知県内の酒造業者らが登壇。宴会の途中で誰も台所に立たなくて済むよう大皿に料理を盛りつけたという説もある「皿鉢(さわち)料理」など、おきゃく文化の魅力が語られた。
「TOSACO」ブランドのビールを造る高知カンパーニュブルワリー(香美市)の瀬戸口信弥代表(38)は「大災害の時、ウチのビールってどういう助けになるんだろう」とポツリ。別の登壇者に「飲めば不安は和らぎ、(酒好きな)高知の人は特に助けられるかも」と返されていた。
このイベントを企画し、司会を務めた春日井製菓の「おかしな実験室」室長の原智彦さん(52)は、今回の5時間に及ぶトークで「高知の酒の文化が交流を生み、関係人づくりや防災、ひいては事前復興にも役立つということを明らかにできた」と締めくくった。「通りすがりのやつしかできない役割が、きっとあるはずだ」と言い、さらに高知の仲間を増やすための企画を考えたいという。
※朝日新聞から「高知の人はなぜ明るい?「海と酒」を鍵に解き明かすトークイベント」より引用
【まとめ】
“高知”と聞けば、「酒好き」をイメージする方も多いかと思います。人々の交流を生み、そして県内の人々のみならず、県外の人々との関係づくりにも発展し、さらには防災、事前復興にも役立つとされる高知の”酒文化”。
いつか必ずやってくるとされている南海トラフ巨大地震をはじめ、いつどんな災害が発生しても不思議ではない日本において、人々の防災意識は年々高まっているように感じます。ご近所同士での日頃からの交流や、家具等の揺れ対策、非常食の準備など、自分や大切な家族を守るための”防災対策”。
防災を考えるにあたり、築年数が経っている建物や、災害リスクの高いエリアにお住みなど、ご自宅に不安を感じておられる方も多いのではないでしょうか。
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