【9月度市況レポート】
9月15日に長崎県より県内の基準地価が発表されました。基準地価は不動産取引において参考にするべき重要な指標のひとつです。
〇公示地価・基準地価・路線価の違い
公示地価: 国(国土交通省)が毎年1月1日時点を調査し3月に発表。都市計画区域内が中心。
基準地価: 都道府県が毎年7月1日時点を調査し9月に発表。公示地価を補完し、区域外も対象。
路線価: 国税庁が道路に面した土地の1m²価格を7月に発表。相続税や贈与税の算定基準。
以下 西日本新聞9/16(水)より引用
長崎県の基準地価、住宅地は28年ぶりプラス 長崎市は上昇率が住宅・商業ともに上位10圏外、西九州新幹線効果が一巡
長崎県が15日発表した県内の基準地価(1平方メートル当たり、7月1日現在)は、全体の平均変動率が0・3%(前年比0・2ポイント増)と2年連続のプラスとなった。住宅地は長崎市で続いていた地価上昇の動きが諫早、大村両市へ広がり、28年ぶりにプラス圏へ浮上した。商業地も3年連続でプラスだった。ただ長崎市では西九州新幹線開業に伴う再開発効果が一巡。住宅地、商業地とも上昇率上位10地点から同市内の調査地点が姿を消した。(一ノ宮史成)
■住宅地
住宅地の平均価格は2万6500円(前年比400円増)。変動率は0・1%(前年比0・1ポイント増)と1998年以来、28年ぶりにプラスに転じた。
長崎市はプラス0・1%で、昨年と同じ上昇率だった。中心部から北部にかけて平地の需要が堅調な一方、建築費の高騰で分譲マンション価格が上昇。金利上昇も背景に一般層には手が届きにくい「厳しい市場」となり、高価格帯の住宅用地需要が伸び悩んだ。市内62地点は昨年に続き、上昇率上位10地点から全て外れた。上昇率トップはJR浦上駅そばの坂本1丁目の2・4%で、県内全体では38位にとどまった。最高価格は38年連続で同市上西山町(30万4千円)だった。
長崎市はプラス0・1%で、昨年と同じ上昇率だった。中心部から北部にかけて平地の需要が堅調な一方、建築費の高騰で分譲マンション価格が上昇。金利上昇も背景に一般層には手が届きにくい「厳しい市場」となり、高価格帯の住宅用地需要が伸び悩んだ。市内62地点は昨年に続き、上昇率上位10地点から全て外れた。上昇率トップはJR浦上駅そばの坂本1丁目の2・4%で、県内全体では38位にとどまった。最高価格は38年連続で同市上西山町(30万4千円)だった。
不動産鑑定士の板山昌治氏は「新幹線開業に伴う再開発によるマンション建設ラッシュで長崎市中心部の地価が押し上げられ、より割安感のある諫早市や大村市などに需要が移っている」と分析する。
佐世保市は新興住宅地が堅調でプラス1・0%を維持。諫早市はプラス1・6%(0・3ポイント増)、大村市はプラス3・1%(0・1ポイント増)となり、県内21市町で上昇率が最大だった。両市では駅周辺だけでなく周辺部にも住宅需要が広がっている。町部では、佐々町が2・7%、時津町が1・6%、長与町が1・4%の順で上昇率が高かった。 一方、下落率は島原、南島原両市がともに1・4%で最大だった。
■商業地
商業地の平均価格は10万9300円(前年比1700円増)。訪日客の増加に伴うホテル需要の拡大などを背景に、変動率は0・5%(前年比0・1ポイント増)と3年連続でプラスだった。
長崎市はプラス1・1%(0・6ポイント減)で伸びが鈍化した。全25地点のうち、上昇率トップはJR浦上駅近くの岩川町の2・5%だったが、県内順位は18位。県によると、全地点が上位10地点から外れたのは、少なくとも2013年以降で初めてという。
同市は23年まで上昇率上位10地点を独占していた。しかし今回は、25年に10位以内だった長崎駅前など4地点も軒並み順位を下げた。県内の最高価格は12年連続で浜町(100万円)だった。
一方、諫早市はプラス1・8%(0・2ポイント増)で上昇幅が拡大した。駅前再開発は完了したものの、幹線道路沿いの商業地域で地価上昇が続く。大村市はプラス2・9%(0・1ポイント減)で県内トップの上昇率を維持。子育て世代の流入に伴い、小売店や飲食店の新規出店が相次いでいる。
佐世保市はプラス1・3%(0・1ポイント増)で、市中心部のアーケード商店街周辺で需要が堅調だった。
町部では佐々町2・7%、時津町2・4%、長与町2・1%の上昇率が高かった。下落率は南島原市の2・2%、五島市の1・9%の順で大きかった。
基準地価は住宅地309、商業地114、工業地10、宅地見込地5、林地9の計447地点を調査した。