【10月度】広島宮島街道店 市況レポート

広島宮島街道店(市況レポート)

20257月に全国の地価が発表されました。

全国的な地価上昇で不動産市場の活況が続いています。広島市も地価上昇が続いているが、ここ数年は人口減少率全国No.1の呼び声が高い。

不動産に限らず、需要の高いものは価格が上がり、需要の低いものは価格が下落するのが一般通説ではないだろうか。

対象の「広島市」と、人口増加について関西以西の大都市で唯一といって過言ではない「福岡市」を比較し違いを確認してみました。

◆地価について2019年~2024

都市名

上昇幅(%)

主な要因

福岡市

+10%

アジアの玄関口としての国際的な都市機能の強化、IT・スタートアップ企業の集積、交通インフラの整備により、商業・住宅地の需要が高まっている。

訪日客増加と都市再開発も追い風となっている。

広島市

+8%

交通インフラの整備や観光客の増加、企業誘致の促進により、商業・住宅地の価値が上昇した。

人口推移はどうなっているか?

都市名

2019年人口

2024年人口

増減数   

福岡市

1,504,000

1,549,000

3.0%増)+45,000

広島市

1,194,000

1,173,000

1.8%減)-21,000

(各都市の住民基本台帳に基づく人口統計)

人口減少しているのに不動産価格が上昇するケースがあるのは、一見すると矛盾しているように見えますが、実際には複数の要因が絡み合っています。

1. 立地や都市機能の差異による需要のかたより

中心部や主要駅周辺など都心部はIT企業やスタートアップが集積し需要が伸びている。

地方都市でも駅近や再開発エリアなど「魅力的なエリア」は価格上昇。

2. 訪日外国人観光客・海外投資の影響

訪日観光客の増加でホテルや短期賃貸用の不動産需要が拡大。

円安による割安感から海外投資家が都心の不動産に投資し価格を押し上げる。

3. 投資目的の不動産需要の増加

単身世帯の増加や都市部一極集中で賃貸物件の価格や家賃が上がる傾向。

低金利に伴い、投資対象資産としての不動産価値の再認識する動きが強まる。

4. 再開発やインフラ整備による地域価値の向上

交通インフラの整備や都市再開発が進むことで地価上昇につながっている。

 

☆福岡市の地価上昇と人口増加が連動していること

上記1~4が一通り整っており、「若年層の転入」が多く、都市圏としての魅力が強く、人口増と経済成長が連動している。

★広島市が地価は上昇しているが人口が減り続けていること

投資需要で限定的なエリアは地価が上昇しているが、交通インフラや魅力ある企業が乏しく若年層の流出に歯止めがかかっていない。

高齢者人口(65歳以上)は横ばいだが、生産労働人口(15-65歳)が顕著に減っているという構造的な人口減は避けられない。

 

                                        穴吹不動産流通株式会社

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